バイク買取は一括査定で大丈夫?
注意点と査定のポイント解説!
1) バイク一括査定は危ないの?
バイクの売り方として【一括査定】という言葉をよく見かけるようになりました。でも少し調べてみると賛否分かれる意見が多数。便利なの?危ないの?と迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
実は賛否別れるには理由があります。良い情報は企業側が中心、悪い意見は一括査定で嫌な思いをした人が中心になって書いています。企業はメリットをアピールしますし、人はポジティブなことよりネガティブな情報を拡散したがる傾向があります。
一括査定は、利用方法や仕組みをよく理解してうまく使いこなすことが大切です。
この記事ではバイクの一括査定のやり方、注意点とその対策、査定でのポイントも併せて解説しています。
この記事を読めば一括査定をうまく利用するポイントが分かります。
2) バイク一括査定の仕組みと利用方法
2-1 ) バイクの一括査定とは?
バイクの一括査定はインターネットを利用して複数の買取業者から一括して査定のアポイントを受けられるサービスのことです。
勘違いする人が多いのですが、一括査定は
【基本情報をもとに複数の買取業者が査定額を提示して、自分はその中から選ぶだけ】
というサービスではありません。
基本情報を元にその時点での査定額等は提示されることもありますが、バイクの査定は実際に見てみないとわかりません。
一括査定は
【入力された基本情報を元に買取を希望する業者から連絡が来る】
というサービスです。
自分で買取業者を探す手間、それぞれの業者にバイクの基本情報を説明する手間を省けることが一括査定の基本的な利点です。
2-2 ) バイクの一括査定から買取までの流れ
2-2-1 ) 一括査定サイトを選ぶ
たくさんある一括査定サイトの中から利用するサイトを選びます。それぞれに特徴がありどれも同じではありません。登録している買取業者の数、範囲、アポイントの取り方なども違いがあります。サイトの内容をよく確認して選びます。
2-2-2 ) 一括査定サイトに基本情報を入力
基本情報として【車種】【年式】【走行距離】【修繕歴(事故、改造)】【車検の残り期間】【住所】【連絡先】などを入力します。入力した情報を元に、サイトに登録している買取業者が買取可能か、いくらぐらいで買取れるかを判断します。
2-2-3 ) 買取を希望する業者から連絡が入る
サイトに登録している業者が買取を希望した場合、入力した連絡先に直接連絡が入ります。連絡してくる業者の数は一括査定の運営方法によって異なります。
2-2-4 ) 実際の査定、買取方法について交渉する
連絡の入った買取業者と査定方法や基本的な査定額について話し合いを行います。査定方法は出張査定、近隣の店舗への持ち込みなどがあります。
2-2-5 ) 条件が合えば実際に会って査定、交渉、契約
基本情報を元にした査定額、査定方法など条件が合えば実際にバイクを査定してもらい本当の買取価格が確定します。交渉が成立すれば買取契約を行います。
2-2-6 ) バイクの引き取り、支払い
出張査定はそのままバイクを引き取ることもあります。支払いは低額であればその場で支払われます。基本的には後日振込等で行われます。
2-3 ) いろいろな一括査定
2-3-1 ) 登録業者多数の一括査定
サイトに登録している買取業者が数百以上という、登録業者が多いサイトです。登録業者が多いので高く買取してくれる業者の探しやすさ、自分の地域で買取してくれる業者のヒット率が上がります。
2-3-2 ) 登録業者数を少数に絞れる一括査定
多数の登録業者から電話の問い合わせが多くなると一日中電話が鳴りやまないという状況にもなりかねません。そのため登録業者をごく少数に絞っている一括査定サイトや、連絡を取れる業者数を絞る工夫をしているサイトがあります。電話を受ける側としてのメリットがあります。
2-3-3 ) メールでの対応が可能な一括査定
一括査定の課題として、電話でのやり取りに時間をかけたくない、電話が鳴りやまないなどアポイントメントの方法についてメールで対応可能なサイトがあります。メールであれば、受け手は自由な時間に確認が可能になります。
3) バイク一括査定の注意点
3-1 ) 大量の電話連絡に注意!
一括査定の口コミで最も多い不満は【大量の電話がかかってくる】です。
これは不正や悪質な電話ではありません。一括査定は基本情報を入力後、登録されている買取業者がそれを見て買取希望や興味があれば電話をしてくる仕組みになっています。
サイトによって連絡業者からの連絡方法は異なります。入力する前にサイトをよく見て、買取業者とどのように連絡を取り合うのかを確認しておきましょう。
3-2 ) 即決を迫られたら注意!
バイクの買取査定で、その場ですぐに売却契約を迫られる、いわゆる【即決】を迫られたら要注意です。
買取業者は早くバイクを買取、売却へとつなげたいという背景があります。出張査定の場合はできれば何度も往復しないほうが経費も時間も削減できます。そして何より、即決を迫る理由として【他社と比較されると困る】ということもあります。
例えば、低めの相場を提示されて「今ならもう少し高く買い取れますよ。」など、即決してくれたらお得ですよということをアピールしてきます。
査定員も利益を上げるためにいろいろなトークテクニックを持っています。心理的に即決を煽られることもありますので注意しましょう。
3-3 ) しつこい営業に注意!
一括査定のトラブルで【営業マンがしつこく電話をかけてくる】ということがあります。
買取業者の方針や営業マンのやり方の問題であり、すべての買取業者がしつこいわけではありません。
また、受け手の誤解でしつこいと感じてしまっている場合もあります。あやふやな返事や理由をつけて断ろうとすると、熱心な営業マンは問題を解決するために提案を繰り返します。
買取業者は他社と競争して、より良い商品をできるだけ安く仕入れたいと思っています。しつこい営業をかけられることは一定数あると思っておいた方が良いでしょう。
3-4 ) 「簡単入力で愛車の相場をチェック」に注意!
相場を知りたかっただけなのに、一括査定へ誘導されることがあるので注意しましょう。
一括査定のサイト広告で【相場簡単チェック】と書かれている場合が多くあります。
バイクを売ろうとするとき、自分のバイクが一般的にどのくらいの価格で売れるものなのか、相場を知りたいと思う人はたくさんいます。そういう人を一括査定へ誘導するためのワードが【簡単】【相場】です。
本当に相場価格を教えてくれるサイトもあります。しかし「一括査定をして、いろんな業者の査定を受ければ相場が分かるよ」という意味で誘導してくるサイトが多いので、きちんと目的を理解してから情報を入力しましょう。
4) バイク一括査定をうまく使う対策
4-1 ) 大量電話対策
一括査定申し込み後、登録業者から連絡が入ります。一括査定を行うために電話連絡がはいるのは当然のことなのです。一括査定をうまく利用する方法として、次の2点を心がけましょう。
・登録業者数と連絡方法を確認。
・メール対応サイトを選ぶ。
・時間のある時に行う。
ごく一部ですがメールでやり取り可能な一括査定もあります。負担にならない連絡方法ができるサイトを選ぶことで不快な電話対策を行います。
考え方として、【一括査定は電話がいっぱい来るもの】と割り切って、電話対応できる時間のある時、都合の良い日を選んで行います。たくさん電話が来る想定でいれば、査定や買取の話も冷静に対応することにもつながります。
4-2 ) 即決対策
【即決を迫る業者は断る】とあらかじめ決めておきましょう。
もともと一括査定を申し込んだ理由は何でしょうか?色々なお店で比較したいために一括査定をしたのであれば即決は避けた方が良いです。
「即決するなら最高値で買取ますよ」と言われても、他社で高く売れたケースはたくさんあります。査定員が心理的に煽ってきても冷静を心がけて、他社の査定額と比較しましょう。
4-3 ) しつこい営業対策
しつこい営業はきっぱりと断りましょう。相手を傷つけないようにやんわり断っていると【脈がある】や【困っていることを解決したい】と思い、その解決方法を提案されてしまいます。
考えたい場合は【いつまで考えるから連絡はその後に】と具体的な日にちを伝えましょう。日にちが曖昧だと「どうですか?」と相手の感覚でまた連絡が来てしまいます。
しつこい営業はきっぱりと断るが肝心です。曖昧な返事をせず、それでもだめなら着拒否してしまいましょう。
4-4 ) 相場のチェック対策
【相場が分かるよ】とほのめかして一括査定に誘導するサイトがあります。実際に相場を教えてくれるサイトもあるのですが、相場は常に変動し、実際の買取金額もバイクの状態によって差があります。
相場が分かっても【自社基準】や【当社調べ】で、実際の査定額とは違いがあります。
本当に相場を教えてくれても、1万円~40万円のように範囲が広くて参考にならないこともあります。
相場と言っても、わかるのは参考程度だと理解しておきましょう。
相場の調べ方として実際に自分のバイクと同じようなバイクがいくらくらいで売られているか、売り値を調べたほうが分かりやすいこともあります。
一般的な中古バイク価格の仕組み
・売り値の仕組み → 販売価格 - 業者の利益20~50% =買取価格
・販売価格が低いバイク場合、5~10万くらいが業者の利益
※業者によって違いがあります。あくまで参考としての計算です。
5) 査定で評価されるポイント
5-1 ) 走行距離
バイクの心臓部であるエンジンの劣化状態を測る指標として走行距離が基準になります。
実際のエンジンの状態は日頃のメンテナンスによって変わるのですが、走行距離が多ければ基本的な評価は下がってしまいます。
走行距離はある程度の区分で区切り、段階的に評価が下がっていくという方法で査定を行うのが一般的です。
例として以下のような区分で段階的に評価されます。
・5,000kmまで
・10,000kmまで
・20,000kmまで
・30,000kmまで
・それ以上
5-2 ) 修繕歴
走行距離の次に重視されるのが修繕歴です。
主に事故に関する修繕歴が重視されます。転倒や衝突による破損は目に見える故障以外にも各パーツにダメージを与えています。
そのためどのような事故で、どのような修繕を行ったのかは査定の評価に大きな影響を与えます。
修繕歴の申告で注意していただきたいのが、嘘や隠し事は決して行わないということです。
売買が決定した後に交わす契約書に、【引き取り後の整備で致命的な不具合があった場合は買取を中止する】などが書かれています。査定の際に聞かれたことは正直に回答しましょう。
5-3 ) 各重要パーツの劣化状態
査定で評価するのはバイクの劣化状態です。つまり、どれだけ新品に近い状態か。このバイクを購入されたお客様が安心して長く乗ることができる状態か。
そのためにバイクの稼働に必要な各パーツの劣化状態を確認します。
・フレームの歪み
・サスペンションの沈み込み
・ブレーキシステムの異常
・エンジンの異音
・トランスミッションの異常
・タイヤの劣化など
部品交換が困難なパーツの劣化ほど評価に大きく影響します。
6) 査定で良い評価をもらうためのポイント
6-1 ) 査定前にバイクの整備
バイクの査定では劣化状態が評価されます。
汚いバイクのままでは見た目にも劣化が目立ちます。洗車で見た目をきれいすれば、劣化も目立たなくなり評価の印象を良くします。
洗車もされず汚れが固まっているようなバイクでは普段のメンテナンスもしていないだろうと思われ、劣化が進んでいるという評価にもなりかねません。
洗車され、きれいなバイクのほうが査定員もチェックしやすくなります。最低限の配慮としてバイクをきれいに洗車しておきましょう。
6-2 ) メンテナンスをアピール
バイクの査定で確認できることは限られています。査定員がすべてを正確に評価できるかというと、そうではありません。
目に見えにくい、日ごろ心がけているメンテナンスがあれば査定員にアピールしましょう。
オイル交換の頻度や雨風に当たらない工夫、定期点検など行っていることがあればこちらからアピールします。しかし、嘘はトラブルの元なので絶対にしてはいけません。
6-3 ) カスタムバイクは純正部品を用意
バイクのカスタムは基本的にマイナス評価になります。カスタムの好みは人によって分かれるので、中古バイクとしては純正の状態のほうが売りやすいからです。
もし自分のバイクに何らかのカスタムを施している場合は、取り外した純正パーツも一緒に持って行きましょう。買取後に業者のほうで付け替えることができるので、査定に影響します。
7) バイクを一括査定する注意点と査定のポイント【まとめ】
バイクの一括査定は【自分のバイクの紹介を複数の業者に一括で行えるシステム】と理解しておきましょう。
どのくらいの業者と連絡のやり取りができるのか、連絡方法はどうなっているのか。これらは管理しているサイト運営によって異なります。どこも同じだとは考えずに説明をよく読んでください。
一括査定の口コミには賛否ありますが、否定的な意見の多くは一括査定のシステムを誤解している傾向があります。
利用方法を正しく知り、一括査定の問題点にはあらかじめ対策をとれば便利なシステムです。今回の記事を参考にうまく活用していただければと思います。